「夢をみたの。くだらない夢、でもね、そう、かなり屈辱的なくらいこわかったの。起きたときは泣いたかと思ったわ」
「凪ちゃんが泣くって……それってどんな夢だったんスか?」
「名前がなくなったのよ」
「名前?」
「そ、名前。わたしの名前。清水凪砂っていう、わたしを表す名前だけなくなってて、だれもわたしを呼んでくれないってわけ。厳密には呼べないんだけど」
「おれも? おれも凪ちゃん呼べないの?」
「たぶんね。夢にあんたは出てこなかったからわからないけど」
「ひっでー! おれは凪ちゃんの彼氏なんだからさ、ちゃんと夢にも見てよ。おれさびしいじゃん」
「知るか。――ああ、でも」
「ん?」
「あんたは出てこなくてよかったわ。うん、いないで正解」
「ええー? なんで、なんで?」
「あんたにまで呼ばれなかったら本気で泣いてた気がするからよ」
「……」
「……」
「……」
「……なんか言ってよ。いたたまれないから」
「……うっわあ、凪ちゃんかわいすぎっ! てゆか凪ちゃんにもとうとうデレ期がっ」
「うるさい黙れ踏むわよ」
「むしろ踏んでください」
「いやだ」
カテゴリがよくわからないけど、たぶん「あしたのはなし。」だと思われる
バサGOでおなじみの彼女の彼氏はドMです
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